Sombre dimanche orz

F1世界選手権第13戦、イタリアGP。

フリー走行

 土曜午前にキミがアスカリシケインで右にひん曲がってウォールにヒットし、そのまま330km/sでタイヤバリアへ突っ込む。幸い大事には至らなかったものの首を痛め、以後ブレーキングで踏ん張りが効かないというデメリットを背負い込むことになる。これも顎がピットに攻めてきた呪いか。

予選

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Q1

 マシンを壊したライコネンはスペアカーで出走。悪い流れを象徴するかのように4番手にとどまる。脱落組では■先生と左近先生がまろやかにスピンしてノックアウト。琢磨はあと1台のところで惜しくもノックアウト。相変わらず流れがよくない。リウィッツィとスーティルは順当に脱落。そしてラルフがまたしもやらかしてノックアウト。今シーズン限り放出の噂が冗談に聞こえなくなってまいりました。デビッドソンは今回もQ1通過。上位は眉毛、黒人、雅、キミ、クビサ、ニックという綺麗な銀赤白の列。ルビーニョが今季では珍しく7番手通過。期待を持たせる。

Q2

 ガチンコバトルのQ2では順当に振るい落しが進んでゆく。ヴェッテル、デビッドソン、ブルツ、ウェバーと消え、Q1好調だったルビーニョも消える。そして、ジャンカルロがここでノックアウト。地元でQ2敗退は痛い。その代わり、ジェンソンとヤルノ番長がQ3進出。ニコとコバライネンといった若手も進出。上位6台の顔ぶれはQ1と全く変わらず。マクラーレンの強さとキミの不調、そのキミと殆どタイム差のないBMWの好調ぶりが目立った。

Q3

トップ4のうちソフトタイヤをチョイス下のは黒人のみ。他チームではニックがソフトをチョイスして勝負に出た。結果は、まずジェンソンとヤルノ番長が必然的に5列目に。ニコとコバライネンのヤング4列目対決はコバライネンの勝ち。クビサは6番手に後退。そしてどうしてもタイムの伸びないキミはニックに喰われて5番手に落ちてしまう。チャンピオンシップを考えるとこれは非常に苦しい。そして雅はどうしてもマクラーレンを捕らえきれず1-2を許してしまう。銀色対決は意外にもハードをチョイスした眉毛の価値。黒人はラストアタックでも差は詰めたものの眉毛に届かず、既にアタックに入っていた眉毛は悠然と流してピットに帰還した。ギアボックスを新調したマクラーレンの速さは本物で、日曜日のレースペースも圧倒的なものを予感させる。雅は強気発言を崩さないものの、レースディスタンスで挽回が可能なのか。尚、フェラーリは予選終了直後に最後の嫌がらせカードを切った。
マクラーレン、破壊工作の嫌疑でイタリア警察から令状を手渡される
 今週様々な妨害工作フェラーリが行い続けた理由は予選で明らかになった。つまり、マクラーレンフェラーリより か な り 速かったのだ。そして攪乱を意図したと思われる諸行動にマクラーレンが惑わされることは無かった。ぶっちゃけ、ここまでやって負けたら赤っ恥です。

決勝

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 まあ上の画像の通りの有様なんですが…重い心を叱咤してレースサマリーをば。
 スタート後のストレートで雅が黒人の前に出る。しかし1コーナーで黒人がオーバーテイク。この際両者は軽くヒットしたものの、深刻な影響はない模様。と思ったら、2周目でいきなり■先生がまろやかにクラッシュ。スタート直後にジャンカルロと接触したことでダメージを負ったフロントウイングの脱落によるもので、セーフティカーが6週目まで導入された。リスタート後も順位はそのままで、やはりマクラーレンの2台が速くフェラーリは徐々に引き離されていく。
 9周目、雅がまさかのタイミングでピットイン。ルーティン的にタイヤ交換と給油を済ませたように見えたが、アウトラップでスローダウン。そのままピットに戻り頭からガレージへ。この瞬間、雅のドライバーズチャンピオンの目は事実上潰えた。正直、ここでテレビ消そうかと思いましたorz 周回を重ねるごとにマクラーレンとキミのスピード差は更に鮮明になり、敗色が濃厚に。ジェンソンとコバライネンのバトル、クビサのピットトラブル等色々ありつつもレースは中盤へ。
 ここでキミが賭けに出る。1回目のピットストップを25周目まで引っ張り、そこで11秒近く給油することでワンストップに切り替えたのだ。マクラーレンは2台とも残り1回のピットストップを残している。この時点で眉毛と黒人の差が2秒強、黒人とキミの差が13秒弱。モンツァでのピットロスタイムは22秒+静止時間。この決断が吉と出るか凶と出るか。
 その結果は直ぐに明らかになる。燃料が重いキミのペースは上がらず、1周あたり1秒弱ずつ前から離されていく。40周目に黒人がピットインした際の両者の差は25秒弱。ここはキミが前に出るが、42周目の1コーナーで、ブレーキング勝負をぎりぎりまで我慢した黒人にあろうことかオーバーテイクされてしまう。これでギャンブルも台無し。翌43周目に眉毛は悠々とピットイン。そのままトップで復帰し、結局チェッカーフラッグまでこの隊列が変わることはなかった。マクラーレンモンツァでのワンツーは史上初。コンストラクターズタイトル争いで再びフェラーリに大きく水を開けることになった。眉毛の勝利によって黒人とのポイント差も3に縮まり、こちらの対決も俄然白熱の度を増してきた。
 以下、終始安定した走りを見せたニックが4位、ピットワークのミスにも負けずに奮闘したクビサが5位。BMWコンストラクターズ3位は安泰か。6位から8位までは始終激しいバトルを繰り広げたニコ、コバライネン、ジェンソンが入りここまでが入賞圏内。ホンダは来期鈴鹿開催発表に花を添える今季2度目のポイント獲得となった*1。以下、日本勢ではルビーニョ10位、ヤルノ番長11位、デビッドソン14位、ラルフ15位、琢磨16位、左近先生ドベの20位。日本勢は実にしまらない感じであったといいます。
 …ええとですね。生き恥でございます。フォローの言葉もねえ。ボロ負けじゃん。かくなる上は13日の公聴会でロンを地獄に落とすしかあるまいのう! 猪木も云ってる、勝負はリングの外で付けるもんだってな!
 悲しみが止まらないので一曲。


  腕に赤い花を抱いて
  吹きすさぶ木枯らしのなか
  疲れはてて帰る私
  もういないあなただもの
  恋の嘆きつぶやいては
  ただ一人むせび泣く

  暗い日曜日*2

*1:本年以降、日本GPは富士と鈴鹿で交互に開催される事が今週発表された。

*2:1933年にハンガリーで発表されたシャンソンの名曲。暗鬱なメロディーと歌詞で知られる。暗い世相とも相俟って各国で多くの自殺リスナーを生み、放送禁止になったことで有名。エントリタイトルは『暗い日曜日』のハンガリー語訳…というか、原タイトル。