終わってみれば

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 レース前、左近の予選アタックを妨害したとしてフィジケラアロンソと同様に5グリッドダウンの処分を受け13番手スタートに。またレース中に、マクラーレンに対し勝利した場合でもコンストラクター表彰なし、ポディウム締め出しの通達が出された*1。以降、レースを簡単に振り返る。
ハンガロリンクは本当に抜けない。タイヤが安定してしまうと、ラップタイムが1秒以上速くてもコース上でのオーバーテイクは難しい。そして、1周の距離が短い分、ピット戦略によって大幅なポジションアップを狙うこともまた容易ではない』
 この原則は今年も生きていた。メリットを享受したのはフロントロウスタートのハミルトンとハイドフェルド。前者は70周の殆どをライコネンに2秒以内の差で追い回されながら、最後までポジションを守りきった。後者はスタートでアウト側のライコネンに先を越されたものの、落ち着いたドライビングでアロンソの猛追を凌ぎ切り表彰台を獲得。
 逆に割を喰ったのはライコネンアロンソ。前者は延々とハミルトンのテールランプを追い掛け回す退屈なレースを強いられ*2、後者はセカンドスティントを長めに取ると戦略でどうにか2台をかわしたものの、結局ハイドフェルドオーバーテイクすることができずに表彰台を逃した*3
 或いは一番割を喰ったのはマッサかもしれない。ファーストスティントを限界まで引っ張っての変則2ストップという奇策も、重いタンクによるラップタイムとハンドリングの悪化に悩まされて順位を伸ばせず13位フィニッシュ。抜けないコースで予選下位に沈んだデメリットの直撃を受けた格好になった。琢磨の後ろを走ってるようじゃね*4
 結局レース序盤にミスで落としたポジションをふたつアロンソが取り返したシーン以外目立ったオーバーテイクもなく、例年通りパレードラップ70周という結果に落ち着いた。但し、フェラーリはレースディスタンスになればマクラーレンと同等以上の速さを見せるポテンシャルを持つ事を改めて実証した。まだチャンピオンシップの行方が決まったと断じるには早計だろう。
 その他寸評。左近先生は単独コースオフでリタイア。ぶっつけ本番の今回はテスト走行と割り切って次戦に期待。琢磨はコンスタントな走りで15位フィニッシュ。レース中マッサを従えてラップを重ねるなど見せ場を作った。デビッドソンはコパライネンとヒットしてしまい。スピンリタイア。運がない。ホンダは全くいいところがなく、バトンが最下位走行中にリタイア、代わってバリチェロが最下位。同一エンジンを搭載するスーパーアグリどころか、スパイカートロロッソにすら負けたことは屈辱以外のなにものでもない。マシンが決まらないと(そもそも低調な)普段以上に悲惨な結果を招くことを露呈した。トヨタは予選に続いて健闘し、ラルフが6位入賞。しかしそれを上回ったのがBMWハイドフェルドの3位と共にクビサが5位フィニッシュ。ダブル入賞でルノー以下を大きく引き離し、コンストラクターズ3位の地位をより磐石なものとした。
 今日の本音。雅はどこまでいっても雅だったwww

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顎『雅よ、俺がパドックから離れた途端にこのザマか…』

*1:レース当日になってもスチュワードを批判する会見なんか開いているから逆鱗に触れたのだ。

*2:一回目の給油時間を極端に短くしてピットでハミルトンをかわせれば優勝の可能性があったかもしれない。それ以外はノーチャンスだった。

*3:遠因はセカンドスティントの間じゅうラルフに引っ掛かっていたこと。それがなければクビサハイドフェルドをまとめて最後のピットインでかわせるという皮算用だったのだろうが。

*4:マシンセッティングもいまいち決まっていなかったように見えた。相変わらず出来不出来、得手不得手の差が激しい。そんなことだから優勝争いから…