なんとなくPen対決

 PEN-D と PEN-S 2.8 の試写を、比較目的で同時並行してやってみた。お試し感覚で2枚ずつピックアップ。フィルムは RAIII 。両者で明度に極端な差があるが、これは PEN-D の露出計の読みに従って撮影を行ったところ、PEN-D に0.5段程度の露出オーバー、PEN-S に1〜1.5段程度の露出アンダーが見られたためだ。敢えて補正は行わずスキャニングした。この点、御了解いただきたい。尚、1枚目2枚目共に上が PEN-D 、下が PEN-S によるショット。

1枚目



 違う時間帯に撮ったとしか思えないほど明度が違うので比較が難しいが、両者ともハーフとしては充分な解像力があることがわかる。この程度絞って撮れば2L若しくはそれ以上への引き伸ばしにも全く問題なく耐えられるだろう。いずれもシャープでエッジがきっちり出るという瑞光様の特徴が遺憾なく発揮されており、満足。

2枚目



 繰り返すが同時に撮ったものだwww レンズの画角の違いがよくわかる。そして細部をチェックすると、実は PEN-S のほうが解像力に於いては後発の PEN-D を僅かながら凌いでいることがわかる。これは予想外だった。プロカメラマンのサブカメラとして設計されたという逸話を思い出す。レンズの評価としてはオリジナル PEN/PEN-S3.5 に搭載されてるほうが高いというが、これだけ写れば充分だろうという気にさせてくれる。

総括

 ペンシリーズ最大のセールスポイントである「速射性と軽快さ」という観点からすると、PEN-S に今風のラティテュードの広いネガを詰め込んで、勘露出で気儘に連射するのがおそらくベストの使い方だろう。逆に PEN-D はサイズ重量共に少々大きくなってしまっているので、ポジを詰めて露出をきっちり測りつつワンショットづつ撮ってゆくのに適しているか。大きいといっても無論たかが知れているが。いずれにしてもコンパクトなサイズと軽量さは特筆すべきで、街中に於けるスナップショットには最適なカメラと云える。

余談

 教訓。他のカメラの露出計の数値を移すなんて横着をせずに、カメラごとにちゃんと露出は測り直そう。あと、PEN-S は折角2mと5mにクリックが付いてるんだからそれを少しは活用すべきだった。後で気付いた。アホや。
 次は PEN-EES と PEN-EED のEE対決かな?