ヤシマ作戦終結 OTZ

【香港】京セラ、香港企業に「ヤシカ」商標売却
 これにて京セラはカメラ事業からから完全撤退*1。八洲精機→ヤシカ→京セラの流れが完全に潰えたことになる*2。パテントを買った香港企業はヤシカの名前を随分と無節操に使うつもりのようで、もはやカメラとは何の関係もない単語になったと見るべきだろう。ヤシカは、死んだ。
 かつて二眼レフの名機ヤシカフレックスを世に出し、その価格と性能によって多くの四畳半メーカーを廃業へと追い込んだ*3八洲もまた、時代の波に呑まれて消えてゆく。殆ど死滅している国産銀塩の灯が、またひとつ消えた。ただ寂寞の思いで見つめるのみ。
 一体俺はヤシカと京セラのカメラを何台持っているのかと思って防湿庫を漁ってみたら、結構あった。

  • Yashicaflex B (1953)
  • Yashicaflex C (1955)
  • Yashica Rookie (1956)
  • Yashica Atoron (1965)
  • Yashica Atoron Electro (1971)
  • Yashica Electro35 MC (1973)
  • Kyocera T AF-D (1985)
  • Kyocera Samurai X4.0 (1988)
  • Kyocera Samurai Z (1989)
  • Kyocera Samurai Z2 (1989)
  • Kyocera Slim-T (1992)

 11台もあるとは思わなかったwww 性能的に安定している割には値段が安いので、どうしても手元に溜まってしまう*4
 古い Yashinon/Yashimar/Tri-Lauser レンズは比較的あっさり、Electro MC はこってり、Samurai 系は現代風に無難、そして T AF-D と Slim-T に搭載された Tessar レンズはその名に恥じないシャープそのものの写りと、其々に固有の味があって面白い。40年間のレンズ技術の変遷を見ているかのようだ。
 追悼の意をこめてヤシカ/京セラ強化週間の発令を決定。購入候補を試しにリストアップしてみたら物凄い数になったので、更に上位5台だけに絞ってみる。コンタックス物まで範囲に含めてます。

 …なんじゃこりゃあー! 無理だよ! 買えねえよ! 幾らすると思ってんだよ!(逆切れ) G2 用の Hologon 一本で10万以上するっての! RTSIIII だって10万じゃ買えねえって! 死ぬ死ぬ死んでしまう。
 俺のようなしがない貧乏人は Samurai X3.0 とか Yashica Half17 あたりでお茶を濁しておくのが分相応のようですトホホ。いや、せめて出物があればセクエルくらいは…*5

*1:尤も、もう長いこと京セラはヤシカブランドを海外用の製品でしか使っていなかった。これは、日本国内より海外に於いてヤシカのブランド力が強かったことによる。皮肉といえばこれほどの皮肉もない。

*2:ついでに吸収合併のプロセスでニッカも流れに組み込まれている。

*3:時代は徐々に35mmカメラへと移行していったが、技術力と資本力に劣る弱小メーカーは「部品をあっちこっちから調達すれば四畳半ひとつで組める」と云われた二眼に固執せざるを得なかった。そして八洲精機のヤシカフレックス、理研光学工業のリコーフレックスという二大戦略機種との競争に敗れて一網打尽の運命を辿ったのである。

*4:見え透いた後付の言い訳。いちいち落札時にそんな事を考えているわけがない。ついかっとしてry

*5:注目すべきは全部ハーフサイズカメラである点。よくあるウイルスに俺も感染しているというわけだ。