ストッダートおじさん大いに語る

ポール・ストッダート、ロン・デニスに「ろくでなしに負けるなよ!」とエール
 魑魅魍魎蠢くF1界からオサラバし、チャンプカーで悠々自適の日々を送るストッダートおじさんが昨今のF1についてホットに語るマニア垂涎のインタビュー。ミナルディオーナー時からお騒がせドンキホーテとして一世を風靡した舌鋒は衰えるどころかパワーアップしてます。あれでも手加減してたのね。だから好きだぜおじさん。
 03年のモントリオール、05年のメルボルン、どっちも良く覚えている。「正義を行えば世界の半分を怒らせる」を地で行く孤軍奮闘ぶりは、ぶっちぎりの最下位という現実とセットで涙を誘った。実質チャンピオンシップの埒外に置かれるほど弱かったからあの発言が許された部分は確かにあって、例えば今のトロロッソスパイカーのように競合するチームがあったらとてもあんなことは云えなかったろう。政争の具にされるからだ。物言えば唇寒しはF1界の常識です。
 まずウォーミングアップとばかりに跳ね馬をdis。FIA = Ferrari International Assistance には笑った。FIAとマラネロの癒着はオールドマン時代からの基本ネタだけど、こういうウィットで嘲るのが実におじさんらしい。確かに顎時代まではもう少し隠れてやってたよな。俺みたいなF1ヲチャーが嬉々として深読みするくらいのレベルで。あんまり露骨だと興醒めするのは事実。もっとスマートで嫌らしくやろうぜ。
 間に挟む小ネタとしてフラビオを揶揄。マックスすら避けて通る人買いマフィアっぷりに脱帽。つくづく顔と内面が一致してる男だ。悪党面の悪党(しかもイタリアン)って素晴らしい。
 続いてロンに関する言及。なにかと銀河帝国皇帝として悪役的に語られることの多いロン様だが、おじさんは「香具師弩級ツンデレ」と喝破。ツンの切れ味、デレの深さともに半端ございません。フラグが立ってからのデレデレぶりに、百戦錬磨のおじさんもメロメロですよ。恐怖の萌えキャラ爆誕。プロジェクト・フォウって超おいしいのかニャー?
 そして本番とばかりにマックスに十字砲火。メインディッシュはここ。まるでアニメの敵大ボスの如く「昔はいい人だったんだけど今は悪の帝王に変貌」という按配。04年に突如変貌したのは、恐らくメーカーに一斉に反旗を翻されたお陰で政治的動物としてのアイデンティティに本格的に火が付いた結果だと思われ。業の深い男だ。もうバーニーの云う事にすら耳を傾けないのね…。ビバ裸の王様。
 ディープなF1ファンにとって香具師が権力マニアであることは常識です。だって、親父の素性を知ってれば一目瞭然だもの。栄光ある大英帝国准男爵オズワルド・モズレーヒトラーにも期待された英国ファシスト同盟*1指導者。その親父のお陰でマックスは政界へ進む道を閉ざされ、弁護士兼レーサーとして別の世界に進むことに。けど老境に至って最後にやってることはやっぱりごりごりの権力ゲーム。これはもう血筋ですな。どっかでマックスをスターリニストとdisってる記事を見かけたが。とんでもない。香具師は由緒正しきファシストでございますよ。血は争えないってことだね。そういえば、親父はついでにサディストで小児性愛者だったって噂を見かけたことがあるんだが、息子の方はどうなんですかね?(何
 偉大なるモズレー家に敬意を表して、この曲FIA頌歌として献呈したい。どっかで聞いたことのあるメロディーだって? 気にしない気にしない! こんな露骨なパクリを平然とやるモズレー指導者に敬礼! ハイル・モズレー

*1:オードリー・ヘップバーンの父親が幹部だったことでも有名。その為に家族は離散し、幼いオードリーはアルンヘムで反ナチレジスタンス活動に挺身することになった。